何科を受診すべきか?

リウマチは早期発見が非常に難しい病気です。なぜならリウマチの初期症状は他の病気にも現れる症状だからです。このページでは、リウマチを疑ったとき何科を受診すべきか、リウマチ専門医の役割、リウマチ科の診療の流れについてご説明いたします。

整形外科でも内科でもよい

どの診療科を受診するかよりも大切なことは、治療を担当する医師が関節リウマチの診断・治療の経験が豊富であるかどうかです。関節リウマチの治療経験が豊富で最新の治療に詳しく、かつ実践している医師であれば、整形外科医であろうと内科医であろうと問題ありません。

ただ残念なことに、リウマチ科を標榜していても必ずしも専門性が高くない場合もあり、十分な治療を受けられないケースもあります。これはなかなか外からでは判断が難しいと思いますが、例えば「日本リウマチ学会リウマチ専門医」の有資格者かどうかは一つの判断基準になると思います。

早期受診の大切さ

関節リウマチの多くの場合、ゆっくりと進行して、しばらく経ってから急激に症状がひどくなるようなことはありません。実際の経過は人それぞれ異なりますが、発症から2年以内に最も急速に症状が進行することがあると分かってきております。

正常な関節とリウマチ

発症初期から適切な治療を行うことで病気の進行を抑えられますが、一度関節破壊が進んでしまうと、それが元に戻ることはありません。そのため、早期に発見して早期に治療することが重要となります。

廣田浩一院長

リウマチの初期症状には、体がだるい、熱っぽい、朝方に手がこわばるなどがあります。少しでもご心配な方は自己判断で我慢せず医療機関へご相談ください。

お気軽に医療機関へ相談を

当院は、内科疾患からリウマチの方まで、多くの患者さまにご来院いただいております。その中には、リウマチかな?と不安を感じて来院され、結局リウマチとは診断されず安心してお帰りになる方や、これまで色々な民間療法を試したけれど症状が改善されず、最終手段で当院に来られた方など、様々な方がいらっしゃいます。

リウマチは、発見・治療が遅れるとどんどん関節破壊が進行していく病気です。何もなければそれはそれで安心してお帰りいただけますので、些細な不安や違和感を感じたときはお気軽に専門医をご受診ください。

現在は、アロマ・整体・漢方・温泉・サプリメントなど、たくさんの民間療法がありますが、それらを探す間や試している間にもリウマチは進行していきます。民間療法を試す前に、まずは専門医のもとでご自身のお身体の状態を知ってほしいと思います。

リウマチ専門医の役割

関節リウマチは早期に発見するのが難しい病気です。初期症状はありふれた症状であることや、診断のための決定的な検査がなく、医師の経験に頼る部分が大きいことが理由です。そのため、いかに早い段階でリウマチの治療経験が豊富な医師の診察を受けられるかが、重要になります。

最近は、関節リウマチの管理は関節外症状も重要と考えられており、使用薬剤も副作用管理が複雑であったり、新しい治療は感染症対策や緊急時の対応も必要であるなど、内科的知識を要求するものが多くなっています。

そのため、現在の関節リウマチの薬物治療の世界的趨勢である免疫抑制剤や生物学的製剤などを用いた治療を、内科のリウマチ専門医で行うことが多くなってきています。

経験豊富で積極的にリウマチ治療をしているリウマチ専門医であれば、整形外科でも全く問題ありませんが、そうでなければ、まずは内科のリウマチ専門医への受診をおすすめします。

廣田浩一院長

実際は、内科のリウマチ医と整形外科医が十分に連携を取って治療に当たることが重要なので、どちらの科も必要不可欠です。

診療の流れ

当院での診療の流れをご紹介します。リウマチの診療は基本は内科などと同じで、検査や診療のための特別な準備はいりません。

受診前
お電話でご予約ください。予約なしでも大丈夫ですが、混雑状況によってはお待たせしてしまうこともございます。その際はお時間の余裕をもってお越しください。
診察
問診、触診を行います。医師に症状をお話しください。
検査
血液検査、生体検査(尿検査・レントゲンなど)を行います。検査結果と症状、所見から診断します。
治療計画
治療内容は、症状や重症度、ライフスタイル(仕事・学業・家庭環境など)などに合わせて、より適切な治療を行えるよう、患者さまと相談しながら決めていきます。
治療開始
リウマチの治療薬には内服薬、点滴、注射薬などがあります。治療計画に沿ってお薬の投与を始めます。
定期的な受診
お電話でご予約ください。予約なしでも診療受付はできますが、混雑状況によっては1時間ほどお待ちいただくこともございます。その際はお時間の余裕をもってお越しください。

関節リウマチの診断と検査

関節リウマチは、主に次のような検査で診断を行うこととなります。当院では、必要に応じて大学病院など連携とり診療いたします。

血液検査

体の中の炎症の程度や免疫異常を把握するため、診断時または、病状の進⾏を把握する際に検査を⾏います。

■検査項目
CRP、⾚沈(ESR)、抗核抗体(ANA)、リウマトイド因⼦(RF)、MMP-3、⽩⾎球数、補体、抗CCP抗体

尿検査

尿検査は、他の病気との識別のために⾏います。

■検査項目
尿蛋⽩、尿糖

画像検査

画像検査は、関節炎の有無や⾻の状態をみるため、診断時および病状進⾏の把握の際に⾏います。副作⽤・合併症の有無を調べる場合に行うことがあります。

■検査項目
MRI、CT、X線、超⾳波エコー

関節液検査

関節液検査は、他の病気との識別のために⾏います。

■検査項目
リウマトイド因⼦(RF)、免疫複合体、補体


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