関節リウマチと妊娠
関節リウマチは、20~30代の女性に多く発症する病気です。そのため発症後に結婚・妊娠・出産・育児に直面することになります。このページでは、関節リウマチの患者さまの妊娠、出産、出産後についてや、困った時の相談窓口についてご紹介します。
関節リウマチの患者さまでも妊娠出産は可能
20代、30代で発症した女性の多くは、発症後に結婚・妊娠・出産・育児を経験することになります。妊娠に際しては、多くの若年女性の患者さまが不安に感じるところのようです。
結論から言うと、関節リウマチの患者さまでも妊娠出産は可能です。問題は薬の内服による胎児への影響です。妊娠すると基本的にすべての抗リウマチ薬を中止しせざるを得なくなります。 特にメトトレキサートは胎児奇形の誘因となるといわれていますので、内服中は妊娠できません。妊娠希望となったら休薬し、一定期間(少なくとも2~3生理周期)をおいてから妊娠にトライすることとなります。
抗リウマチ薬を中止した後はそれを補う形でステロイド少量経口投与を行います。 妊娠中は関節リウマチの活動性が低くなることが知られておりますので、少量でも十分安定して過ごせる可能性があります。
しかし、出産後は妊娠前よりも症状が悪くなるケースがあり、こまめにリウマチ専門医と相談し、症状に合わせた対策が必要となります。いずれにしても関節リウマチにかかったからといってお子さんをあきらめる必要はありません。一度、主治医のリウマチ専門医とご相談ください。
妊娠と薬情報センター
「妊娠と薬情報センター」は厚生労働省の事業として、2005年10月より、「妊婦・胎児に対する服薬の影響」に関する相談・情報収集を実施しています。関節リウマチの患者さまに限らず、妊娠中の薬物使用について悩んでいる女性からのご相談を受け付けています。
公益財団法人日本リウマチ財団(妊娠と育児のページ)
使っているお薬は赤ちゃんに影響するの? 妊娠中に関節リウマチが悪化したらどうするの? 産後関節リウマチが悪化したらどうしよう? などのご質問について説明があります。