変形性関節症
関節に腫れや痛みが生じる疾患は多くありますが、その中で関節リウマチと混同されやすい疾患の一つに変形性関節症があります。関節リウマチも変形性関節症も、早期発見・早期治療が非常に重要です。
変形性関節症
変形性関節症は、関節の軟骨が徐々にすり減り、骨が変形していく疾患で、特に中高年層に多く見られます。初期症状としては、例えば「歩き始めに膝が痛む」「階段で膝に痛みを感じる」「膝が痛くて正座できない」といったものがあります。これらの症状は、関節に負担がかかる動作で悪化することが特徴です。
通常、関節内には軟骨があり、骨同士の摩擦を防いで滑らかに動かす役割を果たしています。しかし、さまざまな原因(加齢や過度な負担、外傷など)によってこの軟骨がすり減ると、骨同士が直接擦れ合い、痛みが生じます。また、この摩擦によって関節内の滑膜に炎症が起き、さらに骨の変形が進んでいきます。
進行すると、痛みや関節の変形により、最終的には歩行困難や日常生活に支障をきたすこともあります。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
関節リウマチと変形性関節症の違い
関節リウマチと変形性関節症は、どちらも関節の痛みという共通の症状がありますが、原因が異なるため、治療目的や方法も異なります。
関節リウマチは、免疫システムが誤って自分の関節を攻撃する自己免疫疾患です。この疾患では、関節の内側にある滑膜が炎症を起こし、最終的に軟骨や骨が損傷します。進行が早く、関節の変形や機能障害を引き起こしやすいので、早期の治療が重要です。
一方、変形性関節症は、加齢や肥満、過度な運動による負担などが原因で関節の軟骨がすり減り、関節の動きが悪くなる病気です。関節リウマチのような免疫の異常ではなく、物理的な負担が主な原因です。
早期発見・治療が大切
関節リウマチも変形性関節症も、早期に発見し治療を開始することが、症状の進行を防ぎ、生活の質を保つためには欠かせません。
もし少しでも関節に違和感や痛みを感じた場合は、早めに専門医を受診することをお勧めします。当院では、リウマチ・膠原病をはじめ、内科、アレルギー科、呼吸器内科と幅広い診療を行っております。どの医療機関を受診すべきか分からないという方も、お気軽にご相談ください。
少しでも関節に違和感や痛みを感じたら、お気軽にご相談ください。